天使のような僕の彼女
こんなの嬉しいに決まっている。

陽葵も充分可愛いのだが、
相原さんには陽葵とは
また違った魅力があったのだ。

それに、真っ直ぐに想いを伝えてくれた
相原さんの気持ちを無下にはできなかった。

「僕で、よければ…」

あぁ…!
なんというチョロい男なのだろうか僕は!

「やったぁ!」

返事を聞くなり、
相原さんは僕に腕を絡ませてきた。

「行きたいとこあったのっ!行こっ!」

そうして相原さんのショッピングに
数時間付き合わされ……。

帰り際の事だった。

夜の公園で変なムードが漂う中、
相原さんに「キスしよ♡」と言われ、
僕はキスを拒みきれなかった。

もちろんこれは立派な浮気だ!

1晩経ち、冷静さを取り戻した僕は
陽葵の笑顔が脳裏に浮かび、
罪悪感で胸がやられていた。

ほんっとに僕は、
なんて事をしてしまったのだろうか。

陽葵に謝らないと……!

そして陽葵に謝ったら相原さんにも
君の気持ちには答えられない、って
ちゃんと言おう!

僕にとってはやっぱり陽葵が1番なんだ…!

***

「あっ、優希くんーっ!」

陽葵を探して校内を走っている僕に声が掛かる。ちょうど中庭を通った時だった。
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