女嫌いの天才脳外科医が激愛に目覚めたら~17年脈ナシだったのに、容赦なく独占されてます~
「玲人くんなら脳なんて見なくても私の思考くらいわかるでしょう?」
「百パーセント俺のこと考えてる」
 自信満々に答える彼に、にっこり笑って訂正する。
「惜しい。九十パーセント玲人くんで、残りの十パーセントはどうしたら玲人くんと結婚できるかなって」
「百パーセント俺のことじゃないか。俺は結婚なんかしないから諦めるんだね」
 残念な子を見るような目で言われたけれど、そんな彼の冷たい対応も私には愛おしい。
「でもね、人生なにが起きるかわからないじゃない? だから、頑張るよ」
「なにを頑張るんだか。もう病人は早く寝ろ」
 私との会話に飽きたのかポンと頭を叩いてきた彼に、上目遣いに訴える。
「玲人くん、寝すぎて眠れない」
「……面倒な奴」
 ハーッと溜め息をついたかと思ったら、急に彼が覆い被さってくる。
「これで眠れるだろ?」
 クチュッと玲人くんが私の唇を甘噛みしてきて固まった。




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