女嫌いの天才脳外科医が激愛に目覚めたら~17年脈ナシだったのに、容赦なく独占されてます~
「毎週患者さんの顔見て健康かどうか確認するのもお医者さんの大事な仕事じゃない?」
 なんとか玲人くんに会う機会を作ろうとしても、彼は冷ややかに返す。
「生存確認が必要な年齢じゃないよね?」
 普通の人なら冷たくされてしゅんとなるだろうけど、この程度で凹む私ではない。
 昔から彼の態度が氷のように冷たかったから慣れっこ。むしろ懐かしく感じる。
 だが、このままではすぐに診察室を追い出されてしまう。
「ねえねえ、この後一緒にご飯食べない? アメリカの話聞かせてよ」
「患者とプライベートで親しくする気はない」
 相変わらず釣れない彼をジーッと見据えた。
「幼馴染じゃないの」
 諦めの悪い私を見て、彼が鋭く突っ込む。
「食欲不振って言ったの誰だっけ?」
「あっ、今治ったかも」
 調子のいいことを言う私に、今度は突っ込まずに抑揚のない声で告げた。
「お大事になさってください」
 もう診察は終わりだとばかりにパソコン画面にカルテの入力をしていく彼を止める。
「ま、待って。これ……作って来たんだ。食べて」
 
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