女嫌いの天才脳外科医が激愛に目覚めたら~17年脈ナシだったのに、容赦なく独占されてます~
 お弁当箱の入った紙袋を玲人くんに差し出すが、彼はすぐに受け取らない。
「毒とか入ってない?」
 不審物のように紙袋を見据える彼に、クスッと笑って返した。
「惚れ薬は入ってるかも」
「いらない。持って帰って」
 しっしっと手で追い払う彼の膝の上に、無理矢理紙袋を置く。
「嘘、嘘。入れてないから。食べて。ハンバーグ作ったの。じゃあ、また来るね」
 まあ誘っても応じてくれないのはわかってた。せっかく作ったのだから食べてほしい。
「もう来なくていい」
 塩対応の幼馴染の言葉にもめげず病院を後にし、薬局で薬を処方してもらった。
 それからコンビニに立ち寄ってお昼ごはんを買うと、アパートに帰宅する。
 古びた二階建てのアパートの二階の角部屋が私の家。間取りは一K。家賃は七万と都内にしては安いだけあって、壁も床もボロボロ。おまけに六畳の広さの中にユニットバスとクローゼット、それに洗濯機があるから家が狭い。ベッドも置けず、布団で寝ている。
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