女嫌いの天才脳外科医が激愛に目覚めたら~17年脈ナシだったのに、容赦なく独占されてます~
玲人くんだろうか?
 スマホを手に取ると、会社からの着信。
 電話がかかって来ただけで昨夜のことを思い出し、身体が震えた。
 恐らく私が出勤していないからかけてきたのだろう。でも、出てはいけない。部長からだったら最悪だ。
 スマホをバッグに戻し、寝室に行くと、再びベッドに横になった。
 頭まで布団を被って目を閉じる。
 昨夜のことは忘れるんだ。大丈夫。玲人くんのTシャツ着てるし、彼が守ってくれる。
 そう自分に言い聞かせているうちに寝てしまい、起きたのは午後四時過ぎ。
「流石に寝過ぎたかも。ちょっと頭痛い」
 反省しながら服を着替え、キッチンに行って冷蔵庫を開ける。
 中に入っていたのは、飲み物とチーズとサラミだけ。
 まあ玲人くんも忙しくて買い物なんか行けないよね。
 最近、私も帰宅時間が遅くて買い物してない。野菜、全然食べてないなあ。そうだ。買い物に行こう。
 近くのスーパーを探そうとスマホを手に取ったら、午後一時すぎに玲人くんからメッセージが来ていた。
【体調は?】
 たった四文字。でも、忙しいのに私の心配してメッセージを送ってきてくれた。
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