女嫌いの天才脳外科医が激愛に目覚めたら~17年脈ナシだったのに、容赦なく独占されてます~
「お、奥さま、それ玲人くんが聞いたら、きっと怒ります」
 美代子さんの言葉にギョッとしてつい奥さまと呼んでしまう。
「だって、あの子このままだとずっと独身よ。女嫌いで恋人も作らないし、見合いを勧めても全部断るんですもの」
「四条総合病院の跡取りですし、そのうち気が変わるかと思いますよ」
 彼もそのことは充分わかっているはず。
「気が変わるのを待つより、優里ちゃんと一緒になってくれた方が早いわ。優里ちゃん、玲人を誘惑して!」
 彼女のとんでもないお願いを聞いて、思わず苦笑いした。やっぱ親子だなあ。慶子さんと似たような思考。
「美代子さん、落ち着いてください。なにか飲み物お持ちしますね」
 美代子さんをソファの椅子に座らせ、キッチンに移動し、マシンでコーヒーを入れようとしたら、彼女もついてきた。
「なんだかいい匂いがするわね」
 クンと匂いを嗅ぐ彼女に肉じゃがの入った鍋を見せた。
「あっ、肉じゃがを作ったんです。最近野菜を全然食べてなくて。よかったら召し上がりますか?」
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