ファーレンハイト/Fahrenheit
#02 あなたを想う夜
閉じたカーテンから月明かりが漏れる優衣香の寝室に、敬志は独りでいた。
敬志は優衣香のセミダブルベッドの上で左脚を立て、左腕は頭の後ろに回している。
これまで敬志は何度も夜に優衣香の家を訪れているが、ソファで寝落ちしてした事はあってもベッドで寝るのは今日が初めてだった。
今、優衣香は別室で仕事をしている。
敬志はスマートフォンを眺めて時刻を気にしていると、寝室に優衣香が現れた。ベッドサイドのほのかな灯りに浮き上がる優衣香は微笑んでいる。
優衣香はガウンを脱ぎ、ベッドの脇にある椅子の背もたれにそのガウンを掛け、敬志の左側に腰を下ろした。
腕を上げ、髪の毛をまとめ、首の右側に流す。
敬志はその姿を瞬きもせず見ている。うなじ、背中、両腕が露わになった、なだらかな曲線を描く優衣香の後ろ姿を。
それから優衣香は敬志の隣へ滑り込んだ。
敬志は優衣香のセミダブルベッドの上で左脚を立て、左腕は頭の後ろに回している。
これまで敬志は何度も夜に優衣香の家を訪れているが、ソファで寝落ちしてした事はあってもベッドで寝るのは今日が初めてだった。
今、優衣香は別室で仕事をしている。
敬志はスマートフォンを眺めて時刻を気にしていると、寝室に優衣香が現れた。ベッドサイドのほのかな灯りに浮き上がる優衣香は微笑んでいる。
優衣香はガウンを脱ぎ、ベッドの脇にある椅子の背もたれにそのガウンを掛け、敬志の左側に腰を下ろした。
腕を上げ、髪の毛をまとめ、首の右側に流す。
敬志はその姿を瞬きもせず見ている。うなじ、背中、両腕が露わになった、なだらかな曲線を描く優衣香の後ろ姿を。
それから優衣香は敬志の隣へ滑り込んだ。