泣きっ面に恋々!─泣き虫な身代わり花嫁と、泣き顔フェチな純真王子の恋々な結婚事情─
ジオが部屋をぐるっと見回せば、木の長椅子に座ったステラがテーブルに突っ伏している。
(もしかして、起きて待ってようとしてくれてた?)
テーブルに突っ伏したままスースー眠っているステラの顔をジオはじっくりのぞき込む。
帰りを待ち侘びてくれていたのではないかの予想に胸が躍った。
木の長椅子の隣に座ったジオは同じようにテーブルに頬を乗せてステラの寝顔を堪能した。
(寝てても可愛い……笑ってるの珍しいから可愛くて、唇噛みしめて何か我慢してるのも可愛くて、泣いてると俺爆発しそうなくらい可愛い……
逆に何してたら可愛くないの?)