帷くんは秘め事が大好きらしい
副総長……副総長……副総長……
はぁぁ~。
よりによって、なんであの人なの?
締め付けられる胸から、ドズ黒い溜息が連続で出てきてしまう。
俺はしゃがんだまま、覆うように顔に両手を当て、うつむいた。
今日の昼休みのこと。
――まどか先輩が、副総長とRINE交換をする。
そんな話が、耳に飛び込んできた時
なに……それ……
俺の中で眠っていた怪物が、ガッと目を覚ました。
友達は、まどか先輩と副総長をくっつけたがっている。
暴走族の副総長・松岡先輩って……
相手が悪すぎでしょ?
俺の嫉妬心が暴れ狂っても、しょうがないよ。
副総長は、男の俺から見ても明らかにカッコいい先輩。
見た目的にも、性格的にも。