Fortunate Link―ツキの守り手―
「ふぅん」
「……反応薄いな。
もっと食いつけよ」
サトシは不満げに言う。
そんなことを言われたって興味がわかないんだから仕方ない。
「半日でもう、全校に噂が席巻するほどの美人さんだぞ?
俺もあとで実物を拝みに行ってみようと思うんだが、一緒に見に行かね?」
「…だから、興味ないって」
「お前の興味は引くと思うぞ。
噂によれば白石さんによく似ているって話だ」
「……え?」
なぜだか反応してしまった。
サトシはニッと笑う。
「どうだ?興味わいただろ?」
「……別に。
世の中には自分に似ている人が100人いるとか言うぐらいだし」
言いながら、どうにも変な気分に襲われる。
それは、ついさっき、あのオレンジ頭を見た時のような感じに似ていた。
胃のムカつきのような不快感というか、嫌な予感というか…。
「……3人だろ。
って、つまんねーこと言うなよな」
サトシのそんな言葉を聞きながら、視線は自然と廊下のほうに向く。
教室の廊下側の開いた窓から、こちらの様子を窺うように何度も旋回する黒い九官鳥――九兵衛の姿が見え隠れしていた。
その様子はなんだか、こちらをまるで手招きするように、呼んでいるように見えた。