18婚~ヤンデレな旦那さまに溺愛されています~

 少し緊張して震える手でスマホを持ちながら話す。

 そして、彼の声を聞くたびに鼓動がどんどん高鳴っていく。


『学校に行ってるの?』

「うん、午前中だけ補講に」

『絢と会った?』

「えっ……」

 どきり、というよりも、背筋がひやりとした。


『あー……長門、先生ね』

 遥さんはわざわざ言い直した。

「会ってないよ。保健室に行くことないから」

『そう、よかった』

 そんな安心したような声で言われると、逆に不安になるんだけど。


「長門先生と会うと何かあるの?」

『いや、また何か言われたりしていないかと思って』

 そんなふうに言われると、ますます気になるんだけど。


「写真を頼んだのは遥さんでしょ。長門先生は嫌だったかもしれないよ」

『……うん、そうかもね』

 なんだろう、今の間は!?


「遥さんはいつも私に何か隠しごとをしているような気がする。私はそれが不安で、あなたのことが信じられないんだよ」

 この際だからはっきりと言ってしまった。

 もやもやしたままでいたくない。


『もう、すべてさらけ出したつもりだけど』

 遥さんは笑いながらそう言った。


 確かに今は結婚前よりずっと彼の素顔と向き合っている気はする。

 だけど、小さな疑問はたくさんあって、それが全部解消されないとすっきりしない。


「長門先生と友人関係じゃないってどういうこと? 他人には理解できない関係って、どういう関係なの?」


 遥さんは黙った。

 長門先生の話をすると彼は急に会話が止まる。


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