18婚~ヤンデレな旦那さまに溺愛されています~

「お前、ほんとに兄貴の嫁さん?」

 奏太くんに訊かれて素直にうんと答えた。


「もっと偉そうな奴かと思った」

「え? さっきまで一緒に話していたでしょ」

 食事のあいだずっとおしゃべりしていたのに、彼は私のことがほとんど眼中になかったのかな。


「猫かぶってんのかと思った。うちの親に気に入られようとして」

「えっと、それは、少しはそうかもしれないけど、私はいつもこんな感じだよ」


 笑顔で答えると、彼は真っ赤な顔をして急にそっぽを向いた。

 遥さんとぜんぜん似ていない。

 兄と弟でこんなに違うものなんだなあ。


「いろは、ここにいたの?」

 部屋のドアの前で遥さんが顔を覗かせていた。

 私はほっとして思わず彼のところへ駆け寄った。


「ちょっと、お部屋を間違えちゃって」

「広いからね。俺の部屋、見ていく?」

「うん! じゃあ、奏太くん。またお話しようね」

 奏太くんのほうへ振り返って声をかけたのに、彼は返事もなく巨大モニターの前に座ってゲームを始めた。


 あれ? 無視された……?

 仲良くなれたと思ったのに、そうではなかったのかな。


 そして遥さんも何も言わずに行ってしまう。

 兄弟なのに、ひと言も話さないなんて。


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