先輩の愛に溺れながらずっと
「別に、快里達のことをみんなが好きな勝手に言えることじゃないと思うんだけど。
しかも声かけただけでそんなに言わないであげようよ。ねぇ、快里」


声の方を見ると、王高先輩の隣にいた副団長の葉山先輩だった。


こっちを見て微笑んでいて庇ってくれたんだと理解する。


「あぁ俺、この子のこと悪く言うなら誰でも容赦しないよ？」


周りを睨んでそう言った。


「え、俺？」

「快里くん？」


みんなは戸惑っているけど、先輩達のおかげで少しずつ私に向く視線は減ってきた。　　　

「行こっか。」


王高先輩は私の方へ寄ってきてニコッと微笑んでそう言った。


「はい。」


ドキドキする………

好きになりましたって言ったらどんな顔する？


嬉しい顔？びっくりした顔？驚いた顔？
それとも……………嫌な顔？


色々なことを想像して緊張する。

人混みのいないところについてからも、


「あ、あの…………」

い、言えない。

言うと決めてたのに。覚悟は決めてきたはずなのに、いざってなったら一歩が踏み出せない。
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