無能者だからと離縁された私は、「野獣王」の生贄妻となりました~じつは無能ではない私。あらたな旦那様の「真実の声」が可愛すぎて幸せ満喫中。クズな元夫と義姉は絶対に許せないので破滅してもらいます~
(って、そんな悠長なことを言っている場合ではないわ。わたしってば、そうとう期待されているわけね。国王の花嫁としての期待を)

 急に体と心が重く感じられ始めた。

 プレッシャーに違いない。

(だから、みんなあんなにも親切なのね)

 すべてが腑に落ちた。

(わたし、大丈夫?)

 自由という言葉がわたしの目の前から駆け去って行く気がするのは、きっと気のせいではないわよね?
< 111 / 375 >

この作品をシェア

pagetop