お巡りさんな彼と、その弟は、彼女を(密かに)溺愛する
「あの日があって、今度こそ俺が冬音を守るって思ったんだ。だから、廃墟の時は……もう兄貴を待たなかった。
俺一人で冬音を助けてやるって……そう思って単体で乗り込んだ。兄貴には怒られたけどな」
「そう、だったんだ……っ」
「面倒な男だろ、俺」
言いながら、眉を下げてハハと笑った勇運くんを「面倒」だとは絶対に思わない。
だって勇運くんは、私の事をずっと気にかけてくれていた。最初から、今に至るまで、ずっとずっと守ってくれていた。
「勇運くん……、」
気づかなくて、ごめんなさい。
あなたが助けてくれた優しさを、守人さんへの恋に変えてしまって、ごめんなさい。
私はこんなにも想われていたのに、こんなにも気にしてくれる人が傍にいたのに。今まで気づけなかった。