五年の想いを抱えて
「三浦玲です。教科は社会を担当します。短い間ですが、仲良くしてもらえると嬉しいです。よろしくお願いします」

「三浦玲…」

口の中で彼女の名前を反芻する。

俺はこの瞬間、彼女に一目惚れした。



俺のクラスにも三浦先生は授業をしに来る。

俺はそのたびに先生に話しかけた。

さすがに男子高校生が毎回話しかけてきたら驚いただろう。

それでも彼女は快く会話に応じてくれた。

「なあ、お前、三浦先生のこと好きだろ」
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