五年の想いを抱えて
いつもは服の袖で隠れている部分がめくれて見えてしまっていた。

「あ、えっと、これは…」

「先生、もしかして暴力振るわれてるんですか?」

先生はいうのをためらったように見えた。

「…たまにね。私がお金渡すの渋ったときとか」

「玲ちゃんそれ、絶対別れたほうがいいよ。女に手上げるやつとか最低だな。まあ、俺も暴力とかお金とかはないけど、そこそこに最低だけどな」

「ほんとだよ」

でも、翔が言う通り絶対別れるべきだ。
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