2色のハチマキに想いを、



***



「ほー、美弥の好きな人って、
あの、有名な篠倉先輩だったんだ.........っ、」



私の話しを全部聞き終わると。



しみじみ、考えたように発する真由。



「............っ、うん、」



改めて、
口に出して言われると、ドキドキするっ。



「それで、彼女がいるって噂があるから、
想いを伝えるのを諦めようとしてるってこと?」

「.........っ、うん。そいうこと、かな、」



確信を突くような、
真由の言葉に、素直に答えると。



「なーに、言ってんの!
明日はせっかくの、体育祭でしょ!
美弥は不器用だし、実行委員会なんて、
絶対無理!って思ってたけどさ、
今日まで頑張って来たじゃん!!」



そう言って、私の頭を撫でてくれる真由。


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