別居恋愛 ~もう一度恋からはじめよう~
「わかった。わかったよ。そういうときは言うから。だから、瞳もやってほしいことあるときは言ってくれていいからな?」
「嫌にならない?」
「ああ。大丈夫。お互いのこと大事に想ってるってわかってるから大丈夫。今の俺たちはちゃんと話し合えるだろ?」
「うん」
「瞳。ありがとうな。そうやって言葉にしてくれるの嬉しい。安心する。これからはこんなふうに二人で話してやっていこう?」
「うん。そうしたい。ずっとそうしていきたい」
「ああ」

 拓海は瞳が落ち着くまで、ただただ瞳を抱きしめた。瞳の全部を包み込んでやりたかった。


 しばらくすれば瞳が離れようとするのがわかったから、拓海はそっと腕の拘束を解いてやったが、瞳は泣き顔を見られるのが恥ずかしいのか必死に顔を隠そうとしていて、それがとてもとてもかわいかった。
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