別居恋愛 ～もう一度恋からはじめよう～

4. 深まる関係

　夕食を終え、入浴も終え、二人は今同じベッドの上にいた。もう長いことそういう雰囲気にはならなかったのに、今日は互いに意識しているのが痛いほどにわかる。

「瞳」

　拓海はこれから先の行為を望むように、瞳に優しく口づけた。

「ようやくキスできた」
「ふふ、そんなにしたかった？」
「当たり前だろ？　ずっとしたかった。キスだけじゃなくて、その先も」

　ずっと触れたくてたまらなかった。ずっとずっと待ちわびていた。瞳と触れ合えるこの日を。

「……うん」
「もう我慢しなくてもいい？　今からしていいか？」
「……いいよ」
「ありがとう、瞳。久しぶりだからゆっくりするな？」
「……うん」

　少し伏し目がちになりながらも、瞳はちらちらと拓海と視線を合わせてくる。その仕草がとてもかわいい。瞳の視線をしっかりと合わせたくて、拓海は瞳の頬を両手で包み、瞳の目を覗き込むようにした。

「はは。瞳、かわいい。照れてるだろ」
「そうだよ……嬉しいし、恥ずかしい。拓海に恋してるから」

　瞳は拓海としっかり目を合わせたまま、なんともかわいいことを言ってきた。

「こら。かわいすぎること言うな」
「だって、本当のことだから」
「はは、そうか。俺もだよ。瞳に恋してる。本当に瞳が好きだ」
「うん。私も好き。拓海が好きだよ」

　瞳に好きだと言われるだけで、とんでもない快感が体を駆け巡っていく。もうどうやったって、瞳を愛することを止められそうにない。