女流棋士はクールな御曹司と婚約したい
端島の弟子、萩尾「吉野さん。師匠、何の話だった?」

桜花「萩尾先輩、タイトル戦の準備はできているかと」

萩尾「大光建設杯?」

桜花「ええ、本戦までいきたいです」

萩尾「見里清麗か……勝算はある?」

桜花「頑張ります」

桜花はクスリと微笑む。

萩尾「吉野さん、お茶でもしながら作戦を練らない?」

桜花「いえ、私は1人で研さんいたします」

萩尾「そう言わずに、一緒に研さんしたほうが」

萩尾と揉めてているところに、翡翠のベンツが端島邸に横づけされる。

ベンツから素早く降り立つ翡翠。

翡翠「桜花、迎えに来た」

桜花は翡翠に駆け寄り、翡翠の腕にギュッとしがみつく。

怯えた桜花の震えが翡翠に伝わる。

翡翠はスッと桜花の肩を抱き車に乗せる。

翡翠「失礼」

翡翠は後部座席、桜花の隣に座わる。

翡翠「出せ」

運転手に告げる。
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