幽霊の依子さんは 今日も旦那様を愛す
  ※※※

私、大路依子は私の写真の前で泣出した修平を見つめていた。


どうしたの?


何があったの?


大丈夫よと抱き締めてあげたい。
少し固いそのかみをそっと撫でてあげたい。




「依子」

と、修平が私を呼ぶ。



修平。


ごめんね。
何もしてあげられない。


修平。



「逢いたいよ、依子」


ここにいるよ、修平!




私は修平の隣に座って涙を流した。

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