忘れられないよ君は―初恋だけでは終われない―
「お疲れさまです」

「お疲れさま」

 塾に入り、いつものように授業の準備をする。

 入口が開いた。

 亜美はすぐに顔を上げた。

 違う。

「…………」

 準備へ戻る。

 しばらくして、また入口が開く。

 今度こそ。

 顔を上げた。

 違う。

 もう一度。

 また違った。

「…………」

 今日も会えないの?

 胸の奥がざわつく。

 先生。

 今日は来ないのかな。

 返事もない。

 姿も見えない。

 また一日、丈に会えないまま終わる。

 嫌。

 今日は会いたい。

 会いたいよ、先生。
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