忘れられないよ君は―初恋だけでは終われない―

45.恋と依存

 昨日、丈に会えた。

 それなのに。

 朝、目を覚まして最初に浮かんだのは。

 また会いたい。

 だった。

「…………」

 亜美は枕元のスマートフォンを手に取った。

 丈との画面を開く。

『会いたいです』

『今日、塾にいます』

『待ってます』

 昨日、自分が送った三つの言葉。

 返事がなくて。

 大学でも探して。

 塾でも待った。

 もう来ないのかもしれないと思っても、帰れなかった。

 そして。

『亜美』

 名前を呼ばれた。

「…………」

 振り返って丈を見つけた瞬間。

 それまで胸の中にあった不安が、一気になくなった。

 ただ一緒に歩いただけ。

 それなのに。

 会えてよかった。

 もっと一緒にいたかった。

「……先生」

 呼んでみる。

 もちろん返事はない。

 亜美はスマートフォンを胸元へ置いた。

 昨日、あんなに長く一緒にいたのに。

 もう。

 また会いたいんだ。
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