【完全版】俺様幼馴染の溺愛包囲網
 ……なんだか、憎めない人だ。自分の気持ちに素直なんだな、きっと。

 それに会話のテンポが速いのは恐ろしく頭の回転が速いってことだわ。さすが女医さん。

 でも『これからのお付き合い』って……?
 
「で、ここからが本題なんですよ!」

 きた! やっぱりまだあるんだ……。
 もうかなり話したと思うんだけどね、主に麗ちゃんが。

「……えと、何かな?」

 突然、麗ちゃんが内緒話をするように身を屈める。

「私、今好きな人がいるんですよ」
「え? え? す、好きな人?」
「あ、藤田先生はもうこれっぽっちも思ってませんから。ご安心を! ……第二外科の先生なんですよ〜」

 あ、そうなんだ。ホッ……。

「な、なぜそれを私に?」
「もちろん、協力して欲しいんですよ!」
「え、私が? あの、ごめんなさい。私、恋愛経験が乏しすぎて、なんのアドバイスもできないと思うの。あと、他科の先生のこともあまり知らないし……」

 私の恋愛経験は亮平だけだ。
 しかも恋愛経験と言えるのかも謎だ。セフレだと思い込んでたしな……私。

 それに他科の先生なんて、正直わからない。亮平の同期の先生を少し知ってる程度だ。それも学生時代に。よくフットサル部の試合に連れて行かれたからね。
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