【完全版】俺様幼馴染の溺愛包囲網
「指輪はめたら、本当に俺のものになったって気がするな! ……俺のも着けてくれるか?」
「うん」

 結衣子の手が震えている。ぎこちない動きだけど、しっかり俺の左手薬指にはめてくれた。

「結衣子、幸せになろうな!」
「……亮平……ありがとう。すっごく嬉しい」
「俺も嬉しい!」
「亮平…………あの、あのね?」
「なんだ?」
「…………大好き」

 恥ずかしそうに上目遣いに伝えてくる結衣子。
 あ、ヤベ。俺、限界かも……。

「え、え、亮平? なに? ……ひょっとして、泣いてるの?」
「わ! み、見るな!」

 顔を見られないように結衣子を胸に抱きしめる。
 知らなかった。思いを言葉にして伝え合うことが、こんなに嬉しいことだなんて……。
 あ〜俺、今めっちゃ感動してる!
 …………だけじゃなくて、反応もしてる。

 いいか? 今日、いいのか? もうセフレじゃないよな?
 好きだって言ったんだから、いいんだよな⁉︎

「結衣子、抱きたい。お前が俺のものだって、感じたい」

 顔を真っ赤にした結衣子が、コクッと頷いた。

 よし! 今夜は熱い夜になるぞ。

< 66 / 154 >

この作品をシェア

pagetop