離婚したはずが、辣腕御曹司は揺るぎない愛でもう一度娶る
お義母さんにこんなことをさせるなんて、北山家のやり方をひどいと思う。でも私が最初から玲司との離婚を受け入れていれば、お義母さんにこんな思いをさせなくてすんだのに。
私が意地を張れば張るほど、傷つく人が増えていく。
そのことが恐ろしくなる。
そもそも玲司が事故にあったのも、私のせいだ。
そう思えば私は彼にとって、疫病神かもしれない。
負の感情が次々に押し寄せてきて私を蝕んでいく。もうこれ以上自分で自分を責めたくない。私は逃げるようにして口を開いた。
「玲司と」
悔しくて大粒の涙がボロボロと床に落ちていく。
「玲司と……離婚します」
私は声を押し殺すために、顔を両手で覆う。
耳に届いてきたのは、お義母さんの悲痛な泣き声だ。
「あああぁ、ごめんなさい。琴葉さん、私を恨んで、一生許さないで」
取り乱し泣き叫ぶ様子に、胸が張り裂けそうだ。
お義母さんは床に頭をすりつけたまま、泣き叫んでいる。
どうしてこんなことに、なってしまったの、玲司。
好きだから彼のためになることなら、なんでもするつもりだった。だからこれが正解なのだと自分に言い聞かせようとする。
しかし心は簡単に納得してくれずに、切り裂かれたような胸の痛みはひどくなるばかりだ。
いつの間にかスーツ姿の女性がやってきて、泣き崩れているお義母さんを部屋の外に連れ出した。
私は絨毯の上に座り込んだまま、ソファに体をもたれかけていた。
もうなにも考えたくない。心が壊れてしまう。
愛することがこんなにつらいなんて、誰が想像できるというの?
とめどなく流れる涙を拭うことすらできない。
しかし放心状態の私に、尾崎さんは追い打ちをかけた。
「すぐにこちらにサインをお願いします」
目の前には離婚届。
「そんな、今ですか?」
「はい。気が変わってもいけませんし、手続きがありますので。それとこちらは今後玲司様や北山家とは関わらないという誓約書です」
「そんなものまで?」
驚きで声が大きくなる。
「はい、のちに約束を反故にされてもこまりますのでね」
なぜこの人はこんなに事務的に話ができるのだろうか。こんなにも人に対して醜い思いを抱いたことはないほど、嫌悪感でいっぱいだ。
私はただ黙ったまま、彼を睨み続ける。
私が意地を張れば張るほど、傷つく人が増えていく。
そのことが恐ろしくなる。
そもそも玲司が事故にあったのも、私のせいだ。
そう思えば私は彼にとって、疫病神かもしれない。
負の感情が次々に押し寄せてきて私を蝕んでいく。もうこれ以上自分で自分を責めたくない。私は逃げるようにして口を開いた。
「玲司と」
悔しくて大粒の涙がボロボロと床に落ちていく。
「玲司と……離婚します」
私は声を押し殺すために、顔を両手で覆う。
耳に届いてきたのは、お義母さんの悲痛な泣き声だ。
「あああぁ、ごめんなさい。琴葉さん、私を恨んで、一生許さないで」
取り乱し泣き叫ぶ様子に、胸が張り裂けそうだ。
お義母さんは床に頭をすりつけたまま、泣き叫んでいる。
どうしてこんなことに、なってしまったの、玲司。
好きだから彼のためになることなら、なんでもするつもりだった。だからこれが正解なのだと自分に言い聞かせようとする。
しかし心は簡単に納得してくれずに、切り裂かれたような胸の痛みはひどくなるばかりだ。
いつの間にかスーツ姿の女性がやってきて、泣き崩れているお義母さんを部屋の外に連れ出した。
私は絨毯の上に座り込んだまま、ソファに体をもたれかけていた。
もうなにも考えたくない。心が壊れてしまう。
愛することがこんなにつらいなんて、誰が想像できるというの?
とめどなく流れる涙を拭うことすらできない。
しかし放心状態の私に、尾崎さんは追い打ちをかけた。
「すぐにこちらにサインをお願いします」
目の前には離婚届。
「そんな、今ですか?」
「はい。気が変わってもいけませんし、手続きがありますので。それとこちらは今後玲司様や北山家とは関わらないという誓約書です」
「そんなものまで?」
驚きで声が大きくなる。
「はい、のちに約束を反故にされてもこまりますのでね」
なぜこの人はこんなに事務的に話ができるのだろうか。こんなにも人に対して醜い思いを抱いたことはないほど、嫌悪感でいっぱいだ。
私はただ黙ったまま、彼を睨み続ける。