毒殺されて生まれ変わった聡明な公爵令嬢は、「君を殺したのは、俺なんだ」と告げる謎多き隣国の公爵子息に溺愛される
「そうかな?彼女は俺になんて本当は興味がないよ。ただただ、皆に羨まれるくらいに愛されたいだけの人間だ。・・・それに、君は「俺が一つだけ君の質問に答える」という魅力に逆らえないだろう?」


このアルト・レクシアという人物はあまりにも謎が多すぎる。

確かに私は、この賭けの魅力を感じている。

しかし・・・



「では、私が負けた場合はどうなるのでしょう?」



「うーん、リーネから俺に口づけをして」



「っ!・・・本気で仰っているのですか?」

「当たり前だろう?愛する者からの口付けほど嬉しいものはない」


私は一度深く息を吐いた。


「いいですわ。その賭け、受けて立ちましょう」


私は、公爵令嬢らしく美しい微笑みをアルト様へ向けた。

聡明な公爵令嬢と、同じく聡明な隣国の公爵子息の勝負。


一体、どちらに軍配が上がるのでしょうか?

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