御曹司の俺には興味が無いだと?〜もう1人の俺を愛する秘書補佐

【結婚破棄への奮闘～空斗】

イギリスに着いてから、華と連絡が取れなくなった。
どうして･･･何かあったのか。
北郷さんなら何か知ってるだろう。

「北郷さん。そちらの仕事は大丈夫ですか？赤斐さんもどうですか？」
「空斗様･･･実は社長から口止めされているのですが･･･」
「北郷さん、俺を信じてください。どうしました？」
「赤斐さんは、急遽退職しました」
「えっ？どうして、急に」
何故だ･･･俺に何も言わず･･･
「空斗様。実は、最近、赤斐さんの様子がおかしくて･･･体調が悪いと言ってましたが、私の知ってる限り、妻のつわりと同じ様子でした」
「それって、もしかして･･･」
「妊娠していると思います」
華が他の男と寝るはずが無い。
きっとあの日の、俺の子だ！

「･･･北郷さん、実は･･･」
俺は、全てを北郷さんに打ち明けた。
「それは、大変です。きっとお二人の仲を知って、赤斐さんは何か言われて、身を引いたかも知れません。例えば、イギリスに行った理由とか･･･」
「くそっ、せっかく色々計画してたのに。取りあえず、こっちを片付けます。北郷さんは、赤斐さんが何処に行ったか調べてください」
「分かりました。空斗様、私はあなたの味方です。何なりとお申し付けください」
「北郷さん、助かります。また連絡します」