イケメン御曹司は恋に不慣れ

守るために


ひまりを家まで送っていった後、店でのあの男の様子を祐二と芹菜から聞いた。
その男は連れていた女性に自分はSKフーズの部長で、専務が自分の叔父だと言っていたのが聞こえたらしい。
やはり、ひまりにセクハラして退職までさせた男だろう。

普段はあまり周りに話していないが、俺の実家はSEKコーポレーション他、いくつもの会社を経営している財閥系の旧家だ。
俺は次男坊で普段は会社に勤めることはなく自由に好きなことをさせてもらっているが、SKフーズの執行役員やその他関連会社のコンサルティングなどをしている。
ここやバルなどの飲食店オーナーは趣味の一部のようなものだった。

俺は家の事情を知っていて、寄ってくる女たちが鬱陶しかった。
一夜限りの遊びと割り切れる女以外はお断りしていたはずの俺がただ一人だけ気になる女性、それが川越ひまりだ。

先日のパーティーの時に彼女の姉が大学の後輩だと知って驚いたが、彼女の顔立ちを見れば姉妹なのは納得だった。
姉のあかりに昔告白されたことはあったが、「真剣な気持ちなら受けられない」と断ったことがあり、それを覚えていたあかりに俺は忠告をされた。
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