イケメン御曹司は恋に不慣れ

「ひまりは私の大事な妹なので、浩介さんがそういう目で妹を見るのは困ります」
と、言われたのだ。
そういう目ってどういう目だよ、と思った。遊びの相手と見ることか?
それとも、他の人が見ていても俺の気持ちがわかるほど漏れていたのか?

あかりにもひまりの家族にも認められる関係になりたいと思うようになっていった俺は、過去の自分を反省した。

「絶対にひまりを守る」
今の俺は他のどんなことよりもひまりを守ることを優先しようと思った。

翌日、出勤してきたひまりを部屋に呼んだ。
「ひまり、大丈夫か?」
「はい、昨日はありがとうございました」
「いや、一人で帰らせる方が心配だったからな。送らせてもらえてよかったよ」
苦笑気味の顔を見せる浩介さんに複雑な想いになる。
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