イケメン御曹司は恋に不慣れ

「それと最近、店の近くで同じ車をよく見かける。キッチンのスタッフは裏口の辺りでこちらの様子を見ていた男を何度か目撃してる」
「ストーカー…か」
「だな。あの男の目撃情報は記録しておくよ。何かの証拠になるだろう」

「あぁ。あんな男に彼女は関わらせないようにしないとな。しばらく、ホールから外してキッチンや事務をさせておいてくれ」
「そうだな、いつ来るかわからないと対策できないしな」
「頼むぞ、祐二」
「わかった」
彼女の帰りが一人にならないようにシフトも変更した。

俺はまだ彼女への想いを伝えることができず、店ではさりげなく彼女を見守っていた。

あれから俺はSKフーズの社長である叔父に事情を伝え、ひまりにセクハラしていたという部長のことを調査していた。
あの当時のことを調べたらその部長とやらの呆れた行動が明らかになった。
その事実を知りながら黙認していた彼の叔父である専務に事実確認をした。
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