【短編】メルティングギフト
弱々しい声が耳元で響く。

名前よりもキスのほうが恥ずかしいんだけど……声色的にだいぶ反省してるみたいだし。許してあげますか。


「いいよ」と答えて振り向き、黒髪から覗く奥二重の目と視線を絡ませる。

数秒見つめ合って目を閉じると、優しく唇を塞がれた。



「……今日は本当にありがとうございました。幸せな1日になりました」

「それはどういたしまして」

「先輩がすごく可愛かったって日記に書いておきます」



前言撤回。全然反省してないなこの子。


知的で、落ち着いていて、優しくて。
そんな姿に惹かれて付き合ったはずなのに。


への字口で睨む私に、意地悪優等生くんはクスクス笑いながら顔を近づけてきて……。



「たくさんわがまま聞いてくれたお礼に、先輩の誕生日はたっぷり甘やかしてあげますね」



私の耳元でとろけそうなくらい甘い声で囁いた。



END
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