不器用な神野くんの一途な溺愛
「う、ん……」

「ここ狭いから熱気が溜まりやすいんだよ。窓開くんじゃねーか?お前の横にあんぞ」

「あ……ほ、んと……だ」


この資料室は、本棚に隙間なく資料が並ぶだけの部屋。空いたスペースに、机2つがやっと入るほど。

そんな中に熱量のある神野くんがいたら、一気に40度ほどいきそうな気がした。


ガタガタ


「 (か、硬い……っ!) 」


普段使っていないだけあって、窓の鍵は錆びている。硬くてビクともしない。

見かねた神野くんが「ちょっとどけろ」と言って、自分の席から「ヨッ」と手を伸ばした。

細長くてゴツゴツした指が、私の真横を通り過ぎる。


「 (私とは全然違う……男の人の手……) 」


思わず、ジッと見てしまった。
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