大学生をレンタルしてみた
仕事
生協の近くの掲示板にアルバイトの求人掲示がある。期限の過ぎたものは剥がし、そこに新しい求人票を貼るのも私の仕事だ。

へえ、こんなので時給1,500円も貰えるんだ、とコールセンターのバイトに目が止まる。私と月収はそんなに変わらないかもしれない。

私は何を求めて今この仕事をやってるんだろう。

「安っ」

隣で鼻に掛かる声がした。

「こんな求人あったんですね」

初めて気付いたと言わんばかりに掲示板を見上げている。飯塚晴人だ。

「あなたはもっといい時給で稼げるかもしれないね」

たった一緒にご飯食べるだけで12,000円。食事代もタダ。何の価値があってそんなに貰えるんだろう。

「ああ、レンタル彼氏?それだったら辞めました」

晴人は私の方を振り返り、あっけらかんと言った。

「かなり前に。向いてなかったんで」と続ける。

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