フィレンツェの華
わたくしが
知性のあるおしゃれな
女性だと
買い被ってくださったのね

ありがとう。

けれど私は
そんな尊敬されるべき
女ではないのよ

貴族だからと言って
お金があるわけではなかった

女に権利などない
持参金のため望まぬ
結婚をするのはあたりまえ

それならまだ良いほうよ

わたくしは高級娼婦
一寸先は闇

転げ落ちれば身を売ることに
あきたらず
歯や髪を全て売り
それでもお相手をして死ぬように生きるようになるのだから。

いつか、女が自由に
生きれる時代が
来るのだろうか……
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