図書室の姫
俺は立ち上がると園見の前に立った…
「ゴメン…園見サン、俺あんまり器用じゃないんだ…今朝は悪かった」
そう言って園見の手を握った…
俺の突然の行動に、園見は顔を真っ赤に染めて口をパクパクしている。
正直言ってこんなことやりたくないがしょうがない…
「岬がこんなこと言うなんて死んでも思わなかった…」
ため息をもらしながらヒロが小さく呟いたのが聞こえた。
「…お前、どんだけ俺のこと冷血人間だと思ってんだよっ!」
俺は笑いながらヒロを軽く小突いた。
「イテテ…聞こえてた?」
「ばっちり…な!」
ドスッ
決まった…
「いたぁ〜!少しは加減しろ、加減を〜」
「あはははっ!!」
久しぶりに大声で笑った気がする…