クールな溺愛執事とナイショの関係
玄関に上がって早々、俺の手をとって自分の部屋に招く。
〝部屋に男を連れ込む〟意味をまったく知らない詩架は、俺が男だというのに関わらず入れてくれる。
マジで、こんな関係じゃなければとっくに……。
「そんなに慌てなくて大丈夫ですよ。お話ならすぐにでもここで聞きます」
「部屋じゃないとだめなの!」
俺に聞いてほしい、よりも場所の問題か?
……つまり、周りに聞かれたくない話?
相談ごとなら納得できる。
自分の理性が追いつかなくなることを理由に、部屋に入ることを拒もうとしたができなかった。
女の子らしいピンクと白でまとまった部屋に連れてこられて、ベッドに腰をおろす詩架。
「浬恩も座って?」