クールな溺愛執事とナイショの関係
それがなくなるだけでも距離が縮まると思うから。
浬恩とは執事以上の関係になりたいな……。
「……そろそろ、終わりです」
また応えてくれると思ったけど、逆に幸せな時間が終わってしまった。
浬恩の温もりがなくなって、急に寂しさが押し寄せてくる。
「詩架さまはお嬢様で、俺は詩架さまの執事です。そのようなことは許されません」
「わたしが許すよ! それに、歳もひとつしか変わらないじゃん」
「本当はさっきのもイケナイことですから。俺が詩架さまに甘すぎるので、それだけは守らせてください」
えぇ……っ。
「どうして……?」
「今日はすごく積極的ですね」
「教えて……?」
ねばって浬恩の応えをしばらく待ってたら、小さくつぶやいた。
「……タガが外れてしまうからですよ」