本部長は慇懃無礼
会社に着くと真っ先に同期の葉山楓が京子の元に走って来た。


「京子、きのうのお見合いどうだったの？」


「最悪よ。あんな慇懃無礼な人間、初めて見たわ」


ご立腹な京子の姿に驚く楓。普段の京子からはこんなに怒る姿は想像できないのである。


「そんなに酷い男だったの？」


「そうよ。私の顔を見るなり、君は自分の事を可愛いと思っているようだけど僕の抱いてきた女性の中では中の下だね。まあ今日抱かれるかは君の気持ち次第だけど、だってさ。本当に感じ悪い奴」


「何そいつ。私だったら一発ぶん殴ってるわよ」


「でしょ？ しかもその人、人の事バカにしてたけどそんなにカッコ良くなかったし」


「だいたいそういうタイプに限って虚勢を張るものよ。今日の夜、一杯飲みに行こう！京子の奢りで」


「はいはい。奢りますよ〜」


朝からヒートアップした女子トークが終わり、自分の座席に座る。


パソコンの電源を入れ、ログインすると一件のメールが届いていた。
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