時と姿を変えた恋
私は何も答えられないくらい動揺していた。
「早樹、知り合いなのか?」
夫が早樹に聞いた。
「うん、教室で一緒の拓也君。あっちの市に住んでるんだよ」
「へえ」
彼らは私達より後ろの席にいる。彼の視線をなんとなく感じる。振り向くのが怖い。
「早樹ちゃんママ」
声をかけられて振り向くとそこには親しくしている里香ちゃんのママがいた。
「あ、こんにちは」
「間に合って良かったわ。遅くなりそうで、うちは浩二のことあの人に預けてきたの。静かに聞いていられないかもしれないから。健ちゃんは大丈夫?」