ずるいよ、先生。
doting.1

いつもの生活 茜side
















茜side


「、、、眠い、、、」





夜勤明けとは地獄である。でも、夜勤は当たり前。それが医療に関わる人々の〝常識〟に近いものだった。





22歳の時に看護学校を卒業して早3年。25歳になっていた、、、。





「おはよー。茜、チェンジだよ?」





ハイテンションな同期の看護師の桃花がやってきた。、、、早番か、、、。





夜勤よりはマシな気がする。





「、、、新婚になるとやる気って出るもんなの?」





結婚2か月の桃花に嫌味半分で聞いてみる。





こっちは疲れてるんですよ。






「出るよ?」






あー、、、そうなんですねー。





25にもなって結婚どころか彼氏の一人二人もいない私が異常なのか何なのかは不明だとして、、、。





だからって夜勤を押し付けられるのはちょっとどうかと思いますけどねー。





「じゃ、帰る、、、」





「お疲れ様~」





やっと桃花と入れ替わってもらった、、、。よし、さっさと帰ろう。





そう思って職員用更衣室に行き、私服に着替えて事務室に向かう。





事務室で引き継ぎのことを伝えて、帰路に就いた。





「、、、疲れた、、、」





夜勤となると内科看護師の私は大変なことになる。





病棟チェックとナースステーションでナースコールの対応だけでいいのに救急部から呼び出されるのだ、、、。





内科の必要性は分かる、、、。けど救急部の看護師はいったい何をやっているんだが、、、。私は救急部の看護師じゃなくて内科だけど?





本当にやめて欲しいんだけど、人の命がかかっている以上断るわけにはいかない。





電車に乗って10分揺れる。





そうして自分のマンションに帰ってきた。





「ただいまー、、、」
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