ずるいよ、先生。

診察はご遠慮です 茜side

午後の仕事が始まった。





私は内科の引き継ぎ資料を完成させようとパソコンを取り出した。





内科は基本的にデジタル化していたので後はこれを作ってPDFにして送信すればいいだけ。





2時間ぐらいたったのだろうか。





―コンコン





診察室がノックされた。





「はい?」





「あ、中村先生、、、玲緒君が来てるんですけど鍵がないって言って言ってたんで鍵渡していいですか?」





「あ、お願いします」





「分かりました」





そう言って看護師さんは去っていった。





「玲緒君、また鍵置いていっちゃったのかな」





「だろうな、、、。もっと鍵は丁寧に扱ってほしいんだけど、、」





中村先生と藤木先輩はこの状況を理解しているようだった。





私は全然分からないので話に追いついていけない。





「、、、?」
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