青白磁のエンドロール






「同棲、しない?」



 まさかだったのか、ちせはポカンと俺を見る。

「一緒に、Y街に……あぁ、今決断しなくて良いよ。ゆっくり検討してもらえるだけで」

 同棲は、一人で良いなぁってぼんやり考えていただけだし、そう簡単に決断できるものでもないだろう。それに新しい生活で大変なのに、プラス自分もいるって、余計に何かと気を遣う。

 難しいならば、会える距離だしこれで良い。拗ねたりしない。

「同棲って、今まで考えたことなかったんだ。……だから、今すぐこの場で……っていうのは、青鷹君が考えて言ってくれたからこそ、簡単に返事ができない」


 しかしちせは、手を握り微笑んでいて、話の最後に前向きな返事を残すとハグをした。













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