妹に彼氏を寝取られ傷心していた地味女の私がナンパしてきた年下イケメンと一夜を共にしたら、驚く程に甘い溺愛が待っていました【完】
「あッ、あッ、……ッんぁ……っ」
「――亜夢、可愛い。凄く可愛い」
「っはぁ、ん……ぁぁッ」

 優しさはあるけれど徐々に激しさを増してきたようで、腰を打ち付けられる度に聞こえてくる肌と肌がぶつかり合う音や愛液が混ざり合う音にベッドの軋む音が、興奮をより掻き立てる。

 それだけでも充分恥ずかしいのに、それに混ざるように私の嬌声もどんどん大きくなる。

 気持ち良くて、声を我慢したくても勝手に出てきてしまう。

「……ッあ、あぁ……ん、あッ、あッ」
「……っん、はぁ……亜夢、そろそろ、俺――」
「も、もせ……くんッ、あッ、あぁ――ッ」
「――亜夢ッ」

 互いに余裕を無くしつつも名前を呼び合った私たちは絶頂を迎える直前に唇を重ね合わせ、彼が強く最奥を突いた瞬間、

「――ッ!!」

 頭が真っ白になるのと共に、全身の力が抜け落ちていった。

「……はぁ、……はぁッ」
「……亜夢の腟内(なか)、凄く、気持ち良かったよ」
「……ッん、」

 イったばかりで敏感になり、ひくひくと痙攣する膣口から百瀬くんのモノが引き抜かれると、それにすら反応してしまい思わず声が漏れる。

「……亜夢は、気持ち良かった?」
「……うん、……すごく、良かった……」

 気持ち良かったし、大切に扱われた事が凄く嬉しくて幸せな気持ちになれた。

 そのまま後ろから抱き締められた私の心はトクンと跳ねる。

「亜夢、さっきの返事……聞かせて欲しいんだけど」
「……さっきの、って……」
「俺と付き合う事」
「…………ッ」

 一目惚れされて、声を掛けられて、一晩泊めてくれる事になって、結局、流される形でセックスをしてしまったけれど、

 正直、後悔は無い。

 有紗に貴将を寝取られたと知った時は不幸のどん底に落ちたと思ったけど、今は、その事すら百瀬くんと出逢う為の布石だったような気がしてならない。

「亜夢?」
「……絶対、裏切らない?」
「うん、勿論」
「誰に言い寄られたとしても、私を好きで、いてくれる?」
「うん、約束する。俺には、亜夢だけだよ。他の女なんて、興味無い」

 こんな口約束に絶対なんて無いけど、百瀬くんならば本当に約束を守ってくれるような気がした私は、

「……私でよければ……喜んで……」

 彼の告白を受ける事にした。
< 20 / 171 >

この作品をシェア

pagetop