妹に彼氏を寝取られ傷心していた地味女の私がナンパしてきた年下イケメンと一夜を共にしたら、驚く程に甘い溺愛が待っていました【完】
「まぁ、そんな事はどうでもいいけど……それより、百瀬くんってあの荒木田ホールディングスの後継者なんだね? びっくりしちゃった」
「……それが何?」
「お姉ちゃんも本当によくやるよね? 地味なくせにイケメン引き寄せるだけじゃなくて、今度は玉の輿狙いとかさぁ。不思議だなぁ、お姉ちゃんのどこに、そんな魅力があるんだろ?」
「……私は別に、そんなつもり無いんだけど? 一緒にしないでくれる?」

 有紗の言葉はどれも癇に障るものばかりで、話を聞いているだけでも怒りしか湧いてこない。

「本当にそう? イケメンにお金持ち……性格はまあ、そこまで良さそうじゃ無かったけど、やっぱりエッチは上手いのかなぁ? まぁ、ハイスペックな男の人なら多少性格悪くてエッチが下手でも我慢出来るよね。その分貢いで貰えばいいもんね」
「あのね、私の事を悪く言うのは構わないけど、彼を悪く言うのは止めてよ! 私は彼の容姿や家柄に惹かれた訳じゃない!」

 好き勝手言う有紗に我慢出来なくなった私が声を荒らげると、

「もう、そんなに怒らないでよ。冗談よ、冗談。これだからお姉ちゃんは。……それよりも、お姉ちゃん、百瀬くんの事、本当に何でも分かってるの? 彼に隠し事が無いって言い切れるの?」
「何よ? 何が言いたいの?」
「ふふ、今はまだ、教えてあげなーい。でもきっと、今に分かるわ」
「…………」

 有紗は私から百瀬くんを奪いたいのか、仲違いさせたいのか、心を揺さぶるような事を言っているだけだと思った。

 でも、彼女の意味深な言葉は私の心を酷くザワつかせていた。
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