一日限りの恋人のはずが予期せぬ愛にくるまれました
 職場に乗り込んできた小手鞠悠真(こでまりゆうま)さんは、私、天南星菜(あなみせいな)を見つけ、抱きしめた。
「みんなに聞いてほしい! 彼女は俺の恋人で、運命の番だ!」
 突然の宣言に、職場がざわつく。
 なんてこと言ってくれたんだ、と私は青ざめる。
「これで公認だな」
 にやり、と彼は笑う。
 運がない、と私は自分を呪った。
 出会った日のことを、絶望的な気分で思い出した。
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