偽装結婚から始まる完璧御曹司の甘すぎる純愛――どうしようもないほど愛してる
「あの日はいつ通りに仕事をして帰宅したはずだが……」

 苦戦していると、百合香が会話に入ってた。

「あの……私から説明しても?」

「ああ」

「私は花穂さんが言ってる日についてよく覚えているわ。あの日の前日に広斗と喧嘩をして、頭に来たから仕事後に会う約束をキャンセルしたの。そしたらどこに居るんだって何度も連絡して来て、面倒だから響一とお気に入りの店で楽しんで来るからもう連絡して来るなって返事をしたら、いろいろな店を捜しまわったみたい。花穂さんが言っているのはそのことじゃないかしら」

 また懲りずにそんな痴話喧嘩をしていたか。百合香は気が強いところがあるから、広斗とすぐに言い合いになる。最終的には仲直りをするくせに毎回懲りない。響一が呆れていると、花穂の戸惑いの声がする。

「喧嘩? あの広斗さんと朝宮さんが」

 花穂は驚きの目で百合香を見ている。意外だと思っているのが表情で分る。彼女の中の広斗と百合香のイメージとそぐわないのだろうか。

「花穂、俺は広斗たちとは別行動で仕事をしていたのは確かだ。詳しい内容はスケジュールを確認すればわかるから」
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