ポンコツ魔女は王子様に呪い(魔法)をかける
「幼い弟と妹がいるんです」
「弟と妹?」
「仕送り出来るだけのお給料をいただけ、とても感謝しているのですがやっぱり少し寂しく感じる時もあって」

“王城メイドは住み込みが基本だものね……”

 中心部にあるとはいえ、当然ながら警備も厳しく広大な土地。
 毎日朝早くから仕事のある彼女たちに通いは現実的ではないのだろう。
 

「ですので、リリアナ様のお世話が出来ると思ったら嬉しくて」
「……ん?」
「あの子たちも悪戯盛りの可愛い時期だろうな、と思ったらつい重ねてしまうのです」
「…………んん?」

“悪戯盛りの可愛い時期……?”

「あ、あのエッダ? 弟妹っていくつなのかしら」
「五歳です」
「五歳!」

 ――改めて言おう。
 私は二十歳である。

“ついでに悪戯じゃなくて魔法が失敗しただけなんですけどぉ!”

 知りたかった真実を得たものの、受けたダメージの方が多かった私は思わずがくりと項垂れた。


「五歳児と……一緒……」

 そりゃテオ師匠も留守番と宿題を言い付けるかもしれない。


“それが答えね”
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