ドロ甘な愛を稀血に溶かして
小4からずっと、俺は耐え忍んできた。
大好きな人を拒絶しなければいけない自分の宿命を、恨み憎んできた。
話しかけたい、触れたい、笑い合いたい。
日々膨れあがる美織ちゃんへの愛情を、拒絶という最悪な態度で抑え込んでいるけれど。
美織ちゃんが悲しそうに瞳を陰らすたび、心臓が張り裂けそうになる。
大好きな子のハートをナイフでグサグサに痛めつけているのが俺自身だという罪悪感から、逃げ出したくなる。
美織ちゃん、早く18歳になってよ。
そうすれば夢の中みたいに、キミを溺愛しまくることができるんだよ。
7年前の悲劇は、絶対に繰り返しちゃダメだ。
残り1年、美織ちゃんへの恋心を封印し続けなくては。